実は多くの方がカジュアルインテリアとナチュラルインテリアを混同しています。この記事では、色のプロが本当のナチュラルインテリアをつくるためのポイントをわかりやすく解説します。ナチュラルの本質を押さえて、心地よい住まいを手に入れましょう!
カジュアルインテリアとナチュラルインテリア、どう違う?

いきなり難しい話しになりますが、カジュアルインテリアは
清色(濁りのない色)を中心に白やオフホワイトで抜け感を出して作るスタイル
最大の特徴は白で抜いていくということです。
ですので、日本の住宅は実はカジュアルスタイルがすごく多いのです。
一方ナチュラルインテリアは
アーストーンを使って、中~高明度の濁色を中心に低彩度で作るスタイル
つまり、明るめのグレイッシュカラーを使って作って行きます。
ナチュラルインテリアの3つの基本要素

色のトーン
壁や大きな家具にはライトグレー、ベージュなど明度が高く彩度が低い色を選びます。これがナチュラルの土台となり、どんなアイテムとも調和しやすくなります。
※明度が高い→明るい、白をたくさん含んだ色
彩度が低い→鮮やかさを抑えたくすんだ色
素材感
麻やコットン、ウールといったマットで素朴なテクスチャを中心に。
リネンのざっくり感、コットンのやわらかさが、心地よい居心地を演出します。
グラデーションの重ね方
似たようなトーンを重ねて、ファブリックや小物にグラデーションをつくります。
たとえば、淡いベージュのクッション→サンドベージュのラグ→クリームのカーテン、というように段階的に色をつなげると、自然な奥行きが生まれます。
失敗しないための注意点
- ビビッドカラーは控えめに
赤やブルーなど鮮やかな色は、ナチュラルの世界観を壊しやすいです。
使うなら小さな小物程度のアクセントとしてのみ使用しましょう。 - 素材の混在に気をつける
ナチュラルインテリアはマットな素材感が重要です。
ツヤのあるものを混在させてしまうとチグハグに見えるため、麻→コットン→かごなど、天然素材を使って組み合わせるのがコツです。 - 余白を残す
ナチュラル空間では“ゆとり”も大切。
モノを詰め込みすぎず、空間の3割程度は余白を保つと、より落ち着いた印象になります。
今日からできるプチナチュラル化のステップ
- 壁やラグなど大きな面積を、まずは明るいアーストーンにチェンジ。
- リネンやコットン素材のクッションカバーを取り入れる。
- 同系の淡いグラデーション小物(ベッドリネンやブランケット)で色をつなぐ。
- 最後に観葉植物やウッドアイテムをそっと飾って、自然のエッセンスをプラス。
穏やかなアースカラーでまとめたナチュラル空間を作ると本当に心が落ち着きます。
真っ白は使わず、少し濁った色で作っていくナチュラル空間をぜひお楽しみくださいね。
自然体 建築カラープランナー® 野村恭子
