パーソナルカラーコンサルタントに診断してもらい、自分のベストカラーを知っているのに、インテリアで使いこなせていない…そんな方は多いはず。この記事では、パーソナルカラーの基本を押さえつつ、壁・家具・ファブリックへの配色テクニックをわかりやすく解説します。「部屋がちぐはぐに見える」そんなお悩みを解消し、統一感のある心地よい空間をつくりましょう!
パーソナルカラーとは?インテリアへの応用メリット

パーソナルカラーは、肌のトーンをもっとも美しく見せる「あなたに似合う色」。
これをインテリアに取り込むと…
- 空間が統一され、まとまりやすい
- 自宅で過ごす時間がぐっと心地よくなる
- 家具やディスプレイとも自然と調和
…といった効果が期待できます。
ベーシックカラーをベースに空間を整える
「パーソナルカラーを知っているし、ベストカラーを使えば間違いない」
そんな風に考えている方は要注意!
ファッションでも危険なこの発想は、インテリアではなおさらです。
インテリアで本当に大切なのは、ベーシックカラー(基本色)をベースに据えること。
具体的にベーシックカラーとは
ファッションやデザインにおいて基本的な役割を果たす色のことを指します。
これらの色はシンプルで、他の色と調和しやすいため、スタイルの基盤を作るうえで非常に重要です。
インテリアにおいては、白、黒、グレー、ベージュをよく使います。
これらのベーシックカラーを空間の大部分に使うことで
- どんな色ともケンカせず、統一感を生みやすい
- アクセントカラーを引き立てる:背景が整うことでワンポイントが映える
- 汎用性が高い:小物やファブリックを変えるだけで新鮮な印象に
パーソナルカラーを使ったベースカラーとは
まずは“何を置いても自然に見える”土台を作ることが、
インテリア成功の第一歩です。
せっかくの家づくりなので、色んな色を入れたくなるお気持ちよく分かります。
ただ、ベースになる色はあまり目立たせてしまうと、ごちゃつきや違和感の原因になります。
パーソナルカラーを活かした選び方のポイントはとにかく
使う色を徹底的に計画すること
イエローベースの方は
- 壁天井は明るめのベージュ
- 明度は「中〜高明度」、彩度は「低彩度」を意識
- 木目はオークやチェリーなどの「黄味系」「オレンジ系」
ブルーベースの方は
- 壁天井はグレー系またはグレージュ系
- 明度は「中~高明度」彩度は「低彩度」を意識
- 木目はウォルナットなどの「赤み系」またはグレー系
ベストカラーはアクセントで効果的に使う
パーソナルカラーのベストカラーは、その人らしさを引き立てる“特効薬”のような存在ですが、
面積が大きすぎると空間全体のバランスを崩してしまうこともあります。
そこでおすすめなのが、「小面積のアクセント使い」。ここでは、具体的なポイントを3つご紹介します。
「点」で散らす──小物でさりげなく
ベストカラーを大胆に一面の壁やカーテン全体に使うのは要注意。
代わりに、クッションカバーやフラワーベース、アートパネルなど“飾り棚やソファまわり”の小物で取り入れてみましょう。
面積は全体の5~10%程度に抑えると、空間に自然なアクセントが生まれます。
「ラインで効かせる」──ファブリックの縁取りなど
家具そのものではなく、クッションやラグ、カーテンの一部分にベストカラーを取り入れる方法も効果的です。
たとえば、クリーム色のクッションにベストカラーのグリーンのラインが一周入ったデザインなど、面積は小さくとも視線を集める「線」のアクセントになります。
こうしたラインは、空間を引き締めながらも過度な主張を避けられるため、上級コーディネートとしておすすめです。
「トーンを揃える」──同系色のグラデーションでやわらかく
ベストカラーを単色でドン!と置くと、いかにも「ここがポイント!」という印象になりがちです。もっと洗練された雰囲気にしたければ、グラデーションを意識してみましょう。
- ベストカラーの明度を少し落としたクッション
- オリーブ寄りの薄いベストカラーでつくったブランケット
- ベストカラーそのものに近い小さなオブジェ
これらを同じエリアに集めると、色の主張はあるものの、トーンが揃っているので空間に溶け込みやすくなります。
素材感で奥行きを出す
色味が同じでも、素材が変わると印象は大きく変わります。
たとえば、リネン特有のさらりとした織り目は色にナチュラルな奥行きを与え、
ベルベットのなめらかな光沢は深みのある上質な表情を演出します。
コットンの優しいぬくもりが加われば、どこかほっとする温かさもプラスされ、
ファブリックを重ねるだけで色に立体感が生まれるのです。
また、木部の素材感にもこだわりたいところ。
無垢材ならではのはっきりとした木目が描くリズムは空間に豊かな表情をもたらし、
突板やオーク材の滑らかな木目はモダンな雰囲気にも自然と馴染みます。
これらのポイントを押さえれば、
「なんとなく配色」から脱却し、
いつまでも愛せる心地よいインテリアが完成します。
少しずつでも変えられるところからトライしてみて下さいね。
自然体 建築カラープランナー® 野村恭子
